
バーベルカールって動作が簡単だからなんとなくやってるけど、きちんとしたフォームとか重量設定とかってあるの?

バーベルカールはジムでトレーニングしたことがない人でも一回はやったことがある人もいるよね!
でも、動作は単純だけどちゃんとしたフォームや重量設定で行えている人は少ないじゃないかな?
今回はフォームや適正重量を解説していくね!
バーベルカールで「どれくらいの重さが適切なのか」「どうやって安全にパワーアップできるのか」といった疑問を持つ方に向けて、平均的な重量の目安や効果的なトレーニング方法、ケガを防ぐためのポイントまで、わかりやすく解説します。
この記事を読むことで、バーベルカールの重量選びやフォームのコツがしっかり身につき、効率よく上腕二頭筋を鍛えられるようになります。
この記事でわかること
- バーベルカールとは?
- バーベルカールの最適重量と平均的な重さの目安
- バーベルカールの正しいやり方と安全なフォーム
- バーベルカールでの注意点
- バーベルカールのバリエーションとアレンジ種目
- バーベルカール重量アップのための実践ポイント
目次
バーベルカールとは?

バーベルカールは上腕二頭筋を鍛える種目です。
まず、バーベルカールを効果的に行うために、上腕二頭筋の構造を把握し、一般的に受け入れられているフォームと異なることを認識する事が大切になります。
人体には二つの関節をまたぐ筋肉がたくさんありますが、上腕二頭筋もその一つです。上腕二頭筋は対になる上腕三頭筋と同じように肘と肩を跨いでおり、両方の関節を動かします。
懸垂を例に上腕二頭筋の働を見てみましょう。
チンアップ(逆手での懸垂)
・上腕二頭筋が強く働く
プルアップ(順手での懸垂)
・上腕二頭筋があまり関与しない。
・上腕三頭筋と広背筋が貢献する割合が大きくなる。肘は曲がるが、上腕筋や橈骨筋のほか、前腕の小さな筋肉が働く
この違いは肘の関節の構造によるもので、上腕二頭筋の遠位部は橈骨粗面という位置に付着しており、前腕の2本の骨の内、短い方が橈骨で、前腕を「回内」させた時(手のひらを後ろに向けたとき)橈骨の後内側に橈骨粗面がきます。
橈骨にある上腕二頭筋の付着点が内側へ、そして上側へと回りこむと上腕二頭筋は短くなり、前腕が回外します。そして上腕二頭筋が最大限に収縮すると手の向きは逆手になります。
また、上腕二頭筋は「肩の屈曲」と呼ばれる動きにも関わっています。上腕二頭筋の腱が関節を跨いでいるため、肩の屈曲は上腕二頭筋の働きに関与するのです。
具体的に言うと、「物を掴んで体に向かって引き寄せる時、必ず肘の屈曲と肩の進展が起こる」
この自然な動きをチンアップとプルアップでは、負荷のかかった状態で行う事ができるので優秀だと言われます。
肘が曲がると通常は肩の伸展を伴うので、肩が動かない状態で肘を曲げるにはプリーチャーカール等の上腕二頭筋に特化したマシンが必要になります。
しかし、1つの関節を動かし、1つの筋肉に特化して鍛えるアイソレーション種目は筋肉と腱の付着部を切り分けて鍛えることになり、ケガのリスクに影響することを覚えておかなければいけません。
バーベルカールには肘の屈曲と肩の屈曲の両方を取り入れる事ができ、腕の自然な働きを再現することができる上、特殊な器具も必要としない優秀なトレーニングです。
バーベルカールの最適重量と平均的な重さの目安

バーベルカールの基本動作と鍛えられる筋肉部位
バーベルカールの基本動作は、肩幅程度に立ち、バーベルを両手で握って腕を曲げた状態から、肘を支点にしてバーベルを持ち上げるというものです。
この動作で主に鍛えられるのは上腕二頭筋ですが、前腕筋や上腕筋、さらには握力も同時に刺激されます。
正しいフォームで行うことで、筋肉への負荷が最大化され、効率よく筋肥大や筋力アップが期待できます。
また、肘や手首の位置を意識することで、狙った部位にしっかり効かせることができるのもバーベルカールの特徴です。
- 上腕二頭筋(力こぶ)
- 上腕筋
- 前腕筋群
- 握力
バーベルカールで得られる主な効果(力こぶ・筋肥大など)
バーベルカールを継続的に行うことで、上腕二頭筋が太くなり、いわゆる「力こぶ」がはっきりと目立つようになります。
また、筋肥大だけでなく、筋力アップや前腕の強化、握力の向上にも効果的。正しいフォームと適切な重量設定でトレーニングを続けることで、見た目の変化だけでなく、日常生活やスポーツでのパフォーマンス向上にもつながります。
さらに、筋肉量が増えることで基礎代謝も上がり、ダイエットやボディメイクにも役立ちます。
- 力こぶ(上腕二頭筋)の発達
- 筋肥大・筋力アップ
- 前腕・握力の強化
- 基礎代謝の向上

上腕二頭筋は大きくなるのに時間がかかるけど、女性が好きなパーツの上位に入る部位なんだ!
鍛えてる事も分かりやすい部位だからモチベーションも保ちやすいはず!
初心者・中級者・上級者の平均重量は?年齢・体重別の考え方
バーベルカールの最適な重量は、トレーニング経験や体重、年齢によって大きく異なります。
一般的に、初心者は男性で15~20kg、女性で10~15kgから始めるのが安全。
中級者になると20~30kg、上級者では40kg以上でトレーニングする人も出てきます。
また、体重が重い人ほど扱える重量も増える傾向があります。
レベル | 男性の目安 | 女性の目安 |
---|---|---|
初心者 | 15~20kg | 10~15kg |
中級者 | 20~30kg | 15~20kg |
上級者 | 30~40kg以上 | 20kg以上 |
バーベルカールは何キロからすごい?20kg・30kg・40kgの目安と比較
バーベルカールで「すごい」と言われる重量は、トレーニング歴や体格によって異なりますが、一般的な目安として20kgは初心者が目指すべきライン、30kgは中級者、40kg以上は上級者とされています。
特に40kgを正しいフォームで10回以上持ち上げられる場合、筋トレガチ勢と呼べるレベル。
ただし、無理に重い重量を扱うよりも、正しいフォームとコントロールを重視することが大切です。
重量 | レベルの目安 | 特徴 |
---|---|---|
20kg | 初心者 | 基礎作りに最適 |
30kg | 中級者 | 筋肥大・筋力アップに効果的 |
40kg | 上級者 | 高い筋力とフォームが必要 |

高重量でやってるのに、メチャクチャにチーティング使ってるのはイタいよ
10回×3セットで効果的な負荷設定と目標の立て方
バーベルカールで筋肥大や筋力アップを目指す場合、10回×3セットが効果的な基本設定です。
この回数・セット数でギリギリこなせる重量を選ぶことで、筋肉に十分な刺激を与えられます。
- 10回×3セットが基本
- ギリギリできる重量を選ぶ
- フォーム重視で無理はしない
- 記録をつけて目標を明確に
EZバー・ストレートバー・バーベルの違いと特徴
バーベルカールには、ストレートバー、EZバー、通常のバーベルなど、いくつかのバーの種類があります。
ストレートバーは真っ直ぐな形状で、上腕二頭筋へのダイレクトな刺激が強い反面、手首や肘への負担が大きくなりやすいです。
EZバーは波型のグリップが特徴で、手首や肘への負担を軽減しつつ、上腕二頭筋や上腕筋にもバランスよく効かせることができます。
自分の体格や目的、関節の状態に合わせてバーを選ぶことで、より安全かつ効果的なトレーニングが可能です。
バーの種類 | 特徴 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|
ストレートバー | 真っ直ぐな形状 | 二頭筋への刺激が強い | 手首・肘に負担がかかりやすい |
EZバー | 波型グリップ | 関節への負担が少ない | ストレートバーより刺激が分散 |

上腕二頭筋への刺激を最大化するにはストレートバーがいい。
関節が痛くなる場合は重量やバーの変更を考えよう
バーベルカールの正しいやり方と安全なフォーム

部位別フォームの解説
カールのやり方のバリエーションと言うのはたくさんありますが、上腕二頭筋に刺激を入れるベストな方法は、ストレートなオリンピックバーでバーベルカールを行う事です。
プレスを行うときと同じ高さに設定したラックからバーベルを外し、立位で行う
バーベルを逆手で握り、手幅は肩幅より少し狭い〜肩幅よりも10㎝ほど広く握る。
手幅が広くなるほどバーベルの握りを維持するには前腕を大きく回外させることが必要になり、最大限に関節を屈曲させたとき前腕が大きく回外しているほど上腕二頭筋が強く収縮します。
個人の柔軟性によっても変わりますが、肩幅より少し広めに握るくらいでバーベルカールの効果を最大化する事ができます。
手首は屈曲も伸展もさせず中立の状態(手のひらの中手骨が前腕と一直線)を保ちます。
逆手の握りで、肘を胸郭につけたままバーベルをスタート位置まで持ち上げていきます。
息継ぎをするのはバーベルを上げた位置のみ。
バーベルを下ろした位置で息を吐いて身体を安定させる圧力を抜くことはありません。
一般的なバーベルカールは肘を伸ばしたボトム位置から始めますが、バーベルは上げた位置から動作を開始します。
関節が完全に伸展するところまでバーベルを下ろして静止する事なく関節を曲げると、伸長反射を利用して上腕二頭筋をより強く収縮させ、より大きな重量を上げることができます。
バーベルを下ろして肘がほぼまっすぐ伸びるボトム位置では、肘は体の中心線の後ろに移動します。
肘が完全に伸び切ると上腕二頭筋の緊張が抜けてしまうので、肘を伸ばすのはその少し手前まで。
この種目の要となるコンセントリック収縮に移って関節を屈曲させていくには、筋肉がある程度緊張している事が必要になります。
バーベルを上に上げ始めるところでは、まず肘を前に出し、バーベルを降ろした時と同じ軌道を通して上げていきます。
バーベルを上げていく動作中、肘は胸郭につけた状態を維持します。こうすると前腕が回外し逆手でバーベルを握った状態を維持することができます。

手のひらの内側の盛り上がった部分(手首のすぐ上の小指側)をバーベルに押し付ける意識を持つのが有効です!!
この部分だけがバーベルに触れているような意識を持っても良いでしょう。
ウェイトを使ったバーベルカールでは、完全に直立した姿勢を保つのが非常に難しくなります。バーベルは足の中心の真上でバランスを取る必要があるので、バーベルが弧を描いて前に出ると、体はバランスを取るために後ろに反る必要があるからです。
重量が大きくなるほど身体を身体を大きく反らせる事になり、バーベルカールの動作中に完全に直立した姿勢を保つのは不可能で体とバーベルのバランスを取るためには必要なことになります。
バーベルカールでの注意点

肘の位置
バーベルカールの動作中に、肘が胸郭から離れて手の真下に移動したり、手よりも外側に広がってしまうことはよくありません。
これは三角筋を動員して上腕二頭筋の働きを弱めてまうので、肘は胸郭から離さず、胸郭にそってスライドさせるようにしましょう。
膝の使い方
膝を曲げたり伸ばしたりしないように注意しましょう。
バーベルを上げる動作を始めるのに、肘ではなく股関節に頼りすぎてはいけませんが、高重量のバーベルを上げ始めるために股関節の伸展を少し使って、上げ切ったところではチーティング無しで肘と肩の屈曲をしっかり行えるのであれば適切なフォームだと言えます。
しかし、バーベルを上げ始めるのに股関節と膝を使い、持ち上げたバーベルの下に身体を潜り込ませて、肘を曲げ切った状態で受け止める形になると、それはリバースグリップでクリーンを行っているものになります。
これではバーベルカールを行う意味がなくなりケガのリスクが上がります。
バーベルカールのバリエーションとアレンジ種目

EZバー・ストレートバー別の特徴と効果的な使い方
バーベルカールにはEZバーとストレートバーの2種類があり、それぞれ特徴と効果が異なります。
EZバーはグリップが波型になっているため、手首や肘への負担が少なく、長時間のトレーニングや高回数のセットに向いています。
一方、ストレートバーは上腕二頭筋へのダイレクトな刺激が強く、筋肉のピークを作りたい場合におすすめです。
目的や体の状態に合わせてバーを使い分けることで、より効率的に筋肉を発達させることができます。
- EZバー:関節への負担が少ない、初心者や高回数向き
- ストレートバー:二頭筋への刺激が強い、筋肉のピーク作りに最適
高重量志向のトレーニング方法(ネガティブ・ドロップセット等)
バーベルカールでさらなる筋力アップを目指す場合、ネガティブレップやドロップセットなどの高重量志向のトレーニング方法が効果的です。
ネガティブレップは、バーベルを下ろす動作(エキセントリック)をゆっくり行い、筋肉に強い刺激を与えます。
ドロップセットは、限界まで持ち上げた後にすぐ重量を下げて連続で行う方法で、筋肉を徹底的に追い込むことができます。
これらのテクニックを取り入れることで、停滞期を突破しやすくなります。
- ネガティブレップ:下ろす動作をゆっくり行う
- ドロップセット:限界後に重量を下げて連続で行う
前腕・上腕筋への刺激を変えるグリップやポジション
バーベルカールでは、グリップ幅や手の向きを変えることで、刺激を与える筋肉部位を調整できます。
ナローグリップ(狭めの握り)は上腕筋や前腕への刺激が強くなり、ワイドグリップ(広めの握り)は上腕二頭筋の外側に効きやすくなります。
また、リバースグリップ(手の甲を上にして握る)で行うと、前腕筋群や上腕筋への刺激が増します。
目的に合わせてグリップやポジションを工夫することで、バリエーション豊かなトレーニングが可能です。
- ナローグリップ:上腕筋・前腕に効く
- ワイドグリップ:二頭筋外側に効く
- リバースグリップ:前腕・上腕筋に効く
バーベルカール重量アップのための実践ポイント

筋力・筋肉を伸ばすセット数・回数・頻度の最適設定
バーベルカールで筋力や筋肉を効率よく伸ばすには、セット数・回数・頻度のバランスが重要です。
一般的には10~12回×3セットを週2~3回行うのが効果的とされています。
目的 | 回数 | セット数 | 頻度 |
---|---|---|---|
筋肥大 | 10~12回 | 3セット | 週2~3回 |
筋力アップ | 5~8回 | 3~5セット | 週2回 |
限界突破のための負荷調整とプログレッシブオーバーロード
バーベルカールで成長を続けるためには、プログレッシブオーバーロード(漸進的負荷増加)が不可欠です。
これは、徐々に重量や回数、セット数を増やしていくことで筋肉に新たな刺激を与え続ける方法です。
例えば、10回3セットが余裕でできるようになったら、次回は重量を2.5kg増やす、または回数を1~2回増やすなど、少しずつ負荷を上げていきましょう。
- 重量・回数・セット数を少しずつ増やす
- 毎回の記録をつける
- 停滞したら刺激のバリエーションを増やす
手首や肘への負担を減らす方法は?
バーベルカールで手首や肘に負担を感じる場合は、EZバーを使う、グリップ幅を調整する、リストラップやエルボースリーブを活用するなどの工夫が有効です。
また、手首をまっすぐに保ち、肘を体側に固定することで関節へのストレスを軽減できます。
痛みが出た場合は無理をせず、重量を下げてフォームを見直しましょう。定期的にストレッチやアイシングを行うことも、関節の健康維持に役立ちます。
- EZバーや補助具の活用
- グリップ幅の調整
- 手首・肘の固定
- ストレッチ・アイシングの実施
体重や性別による重量の差はどれくらい?
バーベルカールの扱える重量は、体重や性別によって大きく異なり、体重が重い人ほど筋力も高く、より重いバーベルを扱える傾向があります。
また、男性は女性よりも筋肉量が多いため、同じレベルでも平均重量は高くなります。
レベル | 男性の目安 | 女性の目安 |
---|---|---|
初心者 | 15~20kg | 10~15kg |
中級者 | 20~30kg | 15~20kg |
上級者 | 30~40kg以上 | 20kg以上 |

チーティング使いまくって高重量ぶん回してイキってるのは痛いけどね
まとめ
バーベルカールで最大限の効果を得るためには、正しいフォームと自分に合った重量設定が不可欠です。
無理な重量で反動を使いまくってトレーニングしても気持ちよくなれるかもしれませんが、筋肉は大きくなりません。
筋肉の伸展と収縮を意識してトレーニングしましょう。
また、EZバーやグリップ幅の工夫、回数設定を変化させてトレーニングに慣れてしまわない事も大切。定期的な記録と見直し、十分な休養と栄養も忘れずに取り入れて頑張りましょう。