フォームだけじゃない!MAX重量劇的UPのための隠れたベンチプレスのセッティングとは

ベンチプレスのセッティングのやり方が知りたい

ベンチプレスは、「筋トレの代名詞」と言える位の種目で、一度はやったことがある人も多いと思います。

でも、見よう見まねでやってると怪我をしやすい種目でもあります。

ベンチプレスは筋トレBIG3の一つで、ベンチプレス以上に胸のトレーニングで重量を扱える種目はなく、大胸筋だけでなく様々な筋肉を鍛える事ができるメリットがあります。

しかしベンチプレスでは高重量を扱える反面、正しいフォームを身につけないと怪我や重量の伸び悩み等さまざまな問題が発生します。

私自身間違ったフォームでトレーニングしていたため、90kg持ち上げられるようになってから肩の怪我、重量の停滞にずっと悩まされてきました。

今回は重大な怪我を防ぎ、効率的に力を伝えるためのベンチプレスのセッティングについて解説してきます

この記事でわかること

  • ベンチプレス時の体の位置・呼吸等
  • 上背部のセッティング
  • 下半身のセッティング
  • 可動域について
  • よくある間違い
この記事の著者

肩書き

performer

パフォーマー

プロフィール

子供5人の大家族パパです。35歳の時に筋トレを始めて40歳からフィジーク等の大会に出場しています。 3.40代の体づくりや楽しみの見つけ方について発信しています。

ベンチプレス時の体の位置・呼吸等

まずはベンチプレスのセッティングにおける自分の位置や目線、呼吸法などをチェックしていきましょう。

自分の位置

ベンチ台に寝っ転がって、視線を上に向けたときに、バーベルの下の面が見える位置がベンチプレスでの自分の位置です。

これよりも下すぎたり、上すぎるとラックアップが難しくなります。

視点

ベンチプレスを行う際の視点は、バーベルではなく天井に固定

視点はバーベルの真上にある天井に固定するとバーベルが視界の手前にくる。この視覚情報を基にしてバーベルを挙げ下ろしする時の軌道を判断するようにします。

バーベルに焦点を合わせたり、目でバーベルの動きを追うことはN G。天井の一点だけを見つめるようにします。

この視点を定めるというテクニックを使うことで、ベンチプレスの正しい軌道を作る事ができます。

初心者の場合ベンチプレスの際バーベルを目で追ってしまい、バーベルの起動がうまくいかない事が多々あります。

シャフトだけ使って、視点を天井に固定してバーベルを動かす練習をしましょう。

首の筋肉はバーベルを下ろす際、首の姿勢を保ち頚椎を守る働きをします(首が動かないように※アイソメトリックに働いている)

多くの人がベンチプレスの際にベンチ台に頭を押し付けて胸郭を上げてセッティングをすると思いますが、『ベンチ台に頭を押し付ける』動作は胸にバーベルがついた時に強くバウンドさせることができますが、首を痛めるリスクを上げてしまう可能性を知っておく必要があります。

そこで首を怪我しないために、後頭部をベンチ台に押し付けなくても首を安定させられるようにならないといけません。

具体的には、頭を5㎜程度ベンチ台から浮かせてトレーニングできるようになることが大切。頭がベンチ台から浮いていれば首の筋肉が緊張し、アイソメリックに働く事になります(ベンチに頭ではなく、髪の毛が触れる位の意識)

※ アイソメトリック:静的なトレーニングことで、関節の曲げ伸ばしなどを行わず、筋肉に力を入れる運動。プランク等が当てはまる

脇が開いた悪い例

ベンチプレスでよくあるのが「高重量を扱うようになり肩が痛くなった」という事です。

写真のように肩を90°に外転させると、ローテーターカフの腱が上腕骨頭と肩鎖関節にはされまれ押しつぶされることになります。

この問題を避けるためには、腕がバーベルと平行になるところよりも肘を下げて『肩関節をおよそ75°』に保つ必要があります。

ベンチプレスで大きな重量を扱おうとすると、脇を開いて無理やり上げる動作になりがちなので注意が必要です。

呼吸

ベンチプレスでは「バルサルバ法」を用います。

・バーベルを下ろし始める前、腕をまっすぐにした状態で息を吸い込み肺にたくさんの空気を満たします。

・肺に空気が満たされると、胸の角度が高くなり安定性が向上します。

・初心者の場合は毎レップ、バーベルを下ろしはじめる前に息を吸い、息を止めた状態で動作を行い、バーベルを挙げたところで息を吐くように練習しましょう。

・レップ間に静止する短い時間に呼吸して、身体の姿勢や位置関係が正しいことを確認します。

呼吸を行うタイミングはバーベルを下ろし始める前でないといけません。バーベルを動かしている最中は大胸筋が収縮して胸郭に負荷がかかるので、胸いっぱいに空気を満たすことができなくなります。

肘を伸ばしバーベルを挙げた状態では大胸筋が胸郭に負荷をかけていないので、しっかりと息を吸うことができます。

バーベルを下ろす動作では、地面から手の指先まで全身が緊張している事が重要です。

もし、バーベルを動かしている間に呼吸ができているようなら、身体を緊張させることができてない可能性があります。

上背部のセッティング

上背部の重要な役割

・背部をベンチにしっかりと固定することで、腕がバーベルの土台になる

ベンチプレス時の腕の役割はバーベルの土台と考えましょう。そして、腕をバーベルの土台にするためには上背部をしっかりと固定させる必要があります。

・肩甲骨を引いて内転させる

・上背部に平らな面をつくり、ベンチに押し付ける

身体はこの部分で安定し、ここがバーベルを押す動作の始まりとなります。

ベンチプレスを行うときに押し上げるのはバーベルの方でベンチ台は動きませんが、実質的にはバーベルとベンチ台の両方を押しているといえます

・胸郭を高く押し上げて胸を張った姿勢を作る

肩が内転した状態で上背部の筋肉を収縮させ、胸を張った姿勢をつくる。

こうすることで、大胸筋と三角筋の上腕骨に対する角度が立ち、力の伝達効率があがります。

上背部の作り方

上背部の作り方は背中を反らせた姿勢を覚える事が基本となります。

この「背中を反らせた姿勢」を覚えるためには、ベンチに寝転がり、お尻をベンチにつけた状態で誰かが自分の下背部の下に手を入れているところを想像すると分かりやすいです。

肩甲骨を意識する

自分の肩甲骨の間に誰かが手を当てているところを想像して、そのてを挟むイメージで肩甲骨を動かしてみましょう。

このように挟み込むことで上背部の筋肉が緊張して胸を張ることに繋がり、良い姿勢をつくることができます

さらに胸を意識的に張るようにします。

覚えておくこと

ベンチプレスの動作中に動くのは肘であり、肩の動きは最小限に抑えるべきです。

肩の動きとはバーベルを押し切った状態で肩が前に出てしまうことで、初心者によく見られる現象です。

肩が動くのは上背部の緊張がどこかで緩んだ証拠で、胸を張った姿勢が保てない状態になります。

下半身のセッティング

下半身の役割

ベンチプレスの足=スクワットの腕と考えられる位大切です。

・正しい姿勢の保持

ベンチプレス時の足の機能は地面を踏ん張り、上半身を安定させ、正しい姿勢を保持することに貢献します。

・下半身の力を伝える

下半身が正しく使えると、足が地面を押し、その力がベンチに沿って股関節を通して下背部へと水平に伝えられるようになります。

この力が肩甲骨を寄せて、背中をそらせ、胸を張った姿勢を安定させることになります。

つまり、足と股関節が上半身と地面をつなぎ、腕と肩の支えになる形になるんです。

足幅

足幅は広めに取ることで股関節が横方向にぐらつかないようになり、さらにベンチに固定された体幹の筋肉の緊張させ安定性を高めます。

足幅は広く取りすぎると違和感が出て姿勢を維持することが難しくなるので、足幅が広すぎることが問題になることはほとんどありません。

しかし、足幅は狭くても特に大きな問題にならず、ベストな胸の姿勢を作り、正しいフォームで挙上できれば足幅は特に問題視されることはありません。

足の前後の位置

足幅よりも問題になりやすいのが足の前後の位置です。

足が股関節の下にきている場合

この姿勢でベンチプレスをするとベンチからお尻が離れやすくなります。

このいわゆる「尻上げベンチ」はバーベルの移動距離が短くなり、対象筋の仕事を減らすことになってしまいます。

足幅を少し広げて、足の裏全体を地面につけるようにすると、股関節に動く余地がなくなり尻上げが起きにくくなります。

膝が前に伸び切っている場合

股関節と脚の使い方を覚えていない初心者に多く見られます。

この姿勢では足で地面をしっかりと掴むことができず、上半身の姿勢を維持するための力を出すことが難しくなります。

トレーニングの共通事項

トレーニングの共通事項として、足の裏全体を地面につける事が大切。

どの種目でも足の裏全体をつけると接地面が大きくなり、地面にしっかりと踏ん張る事ができるようになります。

足の一部が浮いた状態では完全に力を伝えることができず、足が左右どちらかに傾くと膝も合わせて動く事が多く、体の緊張が緩んだり、地面とのつながりが途切れたりすることになります。

可動域について

ベンチプレスでは毎レップ胸までバーベルをつけるようにしましょう。

体が変わらない

バーベルの移動距離が短くなるとベンチプレスは格段に楽になりますが、バーベルの移動距離を半分にして短期間で重量を2倍に増やしたとしても、筋肉の仕事量は変化しておらず「体が思ったより変わらない」ということがおこります。

動作の一部を制限してトレーニングを行うと一部分の筋肉の強化にはつながるかもしれません。

しかし、可動域全体を使って複数の関節を動かすトレーニング種目は特定の筋肉に特化するものではなく、大きく全般的な動作パターンの中で発揮できる筋力を伸ばしていく事が目的なので本質からずれてしまいます。

目的があって可動域を制限しているトレーニー以外は最大限に可動域を使ってトレーニングしましょう。

筋肉の仕事量が一定になる

可動域の使い方が一定であれば、仕事量を決める距離が一定になります。

負荷に対して出せる力が大きくなり、同じ回数設定で挙げられる重量が向上すると、仕事量も大きくなっていることが確認でき、自分の成長の把握やトレーニングプログラム作成時の目安になります

ベンチプレスのよくある間違い

バーベルの握り方

まず最初に大切な事は、バーベルトレーニングにおいてスクワットの時以外にサムレスグリップを使用する事はありません。

ベンチプレスをサムレスグリップで行っている人がいますが、ベンチプレスの動作でしっかりと保持することができないままバーベルを顔や喉の上に持っていくのは大変危険です!

ベンチプレスは親指を使って握ることでバーベルを固定するべきで、親指をシャフトに回して握らないと、バーベルは手の上でバランスを取ってのせているだけの状態になります。

また、サムレスグリップは挙上効率が下がります。サムレスグリップを使うとバーベルを握る力を損なってしまい、挙上効率が下がってしまうのです。

反対にベンチプレスにおいてバーをしっかり握り込む事は、バーの挙上効率を向上させる効果があります。

バーを握り込むことにより前腕の筋肉がアイソメトリック収縮し、肘から手の先にかけた筋肉の緊張が高まり、腕や上半身の筋肉の動員を高めて、効率的にバーを挙上する事が可能になるのです

改善方法

ベンチプレスにおいてサムレスグリップを選択している人は、『上腕が鉛直になる』という理由で選択している人も多いと思います。

サムアラウンドグリップで握る時は人差し指で手幅を決めて、「親指を下に向けて手を回内させる」と最も効率的にグリップを決めることが可能になります。

こうすることで母指球と小指球の間にある橈側縦線にバーベルが沿うようになります。

そして指をバーベルに載せて、指先をバーベルに押し付けると、バーベルが手の平の付け根にのり、前腕の骨の真上にくるようになります。

まとめ

ベンチプレスのMAX重量を上げるには正しいフォームを学ぶことも大切ですが、怪我をしないためのセットアップも大切になります。

実際に私も正しいセットアップが出来ていなかったために肩や首を痛めた事が何度もあります。

この怪我をするタイミングというのは高重量を扱えるようになっていて、記録がガンガン伸びる楽しい時期だったりするので勿体無い事です。

また、間違ったセットアップをしていると早い段階で重量の壁にぶつかってしまう問題もあります。

怪我や停滞で悩んでいる方はフォームだけでなくセットアップを見直してみましょう。

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