
デッドリフトをやると怪我をするってよく聞くんだけど実際どうなの?

デッドリフトは確かに怪我のリスクの高い種目だけど、ポイントをおさえると怪我しにくくなるのも事実だよ!
デッドリフトは『体をデカくしたいならデッドリフト』という言葉もある筋トレBIG3の1つです。
デッドリフトでは使わない筋肉の方が少ないと言われ、効率よく体を大きくしたいと思っている筋トレ初心者は特に取り組むべき種目です。
デッドリフトでは筋肉を効率よく鍛える事ができることに加え、高重量を扱う事ができるので体全体の筋力が向上します。
デッドリフトで180キロを挙げられるようになると、40キロの持ちにくい形をしたものを楽に持ち上げられることができるようになります。
また、デッドリフトはトレーニングで取り入れるべき6つの動きの1つ『ヒップヒンジ種目』に該当し、デッドリフトの正しい動きを習得するとスクワットなど他のトレーニングの質の向上も見込めます。詳しくはデッドリフトを筋トレ初心者が取り組むべき理由3選を参照ください。
素晴らしい種目のデッドリフトですが、怪我のリスクも高く、人気も低いので『デッドリフト不要論』もあるほどデッドリフトについては議論が繰り返されています。
この記事では、デッドリフトで腰を痛めた原因やそのメカニズム、正しいフォームのチェックポイント、腰痛を予防するための方法、そして痛めた際の対処法について詳しく解説します。
この記事でわかること
- デッドリフトで腰を痛める原因
- デッドリフトで腰を痛める人の特徴とフォーム
- 怪我をしないデッドリフトとそのチェックポイント
- デッドリフトで腰を痛めない方法と予防対策
- デッドリフトで腰痛めた時の対処法・改善アプローチ
目次
デッドリフトで腰を痛める原因

デッドリフトで腰を痛める原因は多岐にわたりますが、主にフォームの不備や過度な負荷が影響します。
特に、腰を丸めた状態での挙上動作や、急激な動作が腰に大きな負担をかけることが多いです。
また、筋力不足や柔軟性の欠如も腰痛を引き起こす要因となります。
以下に、デッドリフトで腰を痛める主な原因をまとめました。
- 不適切なフォーム
- 過度な重量設定
- 筋力不足
- 急激な動作
なぜデッドリフトで腰痛が起こるのか?主な原因とメカニズム
デッドリフト中に腰痛が起こるメカニズムは、主に筋肉や関節にかかる負荷が関係しています。
特に、腰椎に過度な圧力がかかることで、筋肉や靭帯が損傷し、痛みを引き起こします。
また、動作中に骨盤が後傾することで、腰にかかる負担が増加し、痛みを引き起こすこともあります。
これらの要因を理解することで、腰痛を予防するための対策が立てやすくなります。
あなたのフォームは大丈夫?腰痛めた人に多い動作・姿勢の特徴
デッドリフトを行う際のフォームは非常に重要です。
腰痛を経験した人に多い姿勢や動作の特徴には、以下のようなものがあります。
これらのポイントをチェックすることで、自分のフォームを見直すことができます。
- 腰を丸めた状態での持ち上げ
- 膝が伸びきっている
- バーが体から離れている

この項目については後で詳しく説明するね
特に注意すべき『腰ピキ』や急な症状のケース例
デッドリフト中に「腰ピキ」と感じることがありますが、これは筋肉や靭帯に急激な負担がかかっているサインです。
このような症状が出た場合、すぐにトレーニングを中止し、適切な対処を行うことが重要です。
急な痛みが出た場合のケース例としては、以下のようなものがあります。
- 急に重いものを持ち上げた時
- フォームが崩れた瞬間
- 疲労が蓄積している時

「腰ピキ」がおこる時って高重量の時よりも、アップ中やちょっと重いものを持った時など気持ちが整ってない時に起こることも多い。
アップ中でもしっかりとフォームを意識して取り組もう!
デッドリフトで腰を痛める人の特徴とフォーム

デッドリフトで腰を痛める場合、様々な要因があっても結局「背中が丸まっている」という状態になる
背中が丸まると腰椎に過剰な負担がかかり、腰痛、ぎっくり腰、椎間板ヘルニアなどのリスクを高めてしまう。
背中が丸まっている事で起こるデメリットはケガだけではない
・下半身の力を伝えきれないので重量の停滞
・広背筋を固定できないので筋肥大効果の減少
背中が丸まっていることはデメリットでしかなく、正しいフォームを習得する事が筋力、筋肥大の近道になる
腰を丸めた状態での持ち上げ

1番よくあるのが「腰を曲げた状態」で持ち上げる方法
デッドリフトってめちゃくちゃなフォームでも高重量を上げる事ができます。
体重と運動経験がある人なら初めてのデッドリフトで120kgくらいなら上げるでしょう。
しかし腰を丸めた状態デッドリフトをしていると早い段階で腰を怪我するか、運よく怪我をしなかったとしても重量の停滞がきます。

腰が曲がっている人は足の力を使えていないので、バーベルを地面から2、3㎝浮かせた状態でキープできません。
一度チェックしてみましょう。
バーが体から離れている

バーが体から離れれば離れるだけ怪我のリスクは上がります。
体から離れると体感重量も上がり、背中を緊張させる事が難しいため背中も丸まります。
「バーは肩甲骨の下〜土踏まずの間を通る」
この軌道が1番体に負担がなく、怪我をしにくいのです。
バーは絶対に体から離してはいけません。
膝が伸びている

膝が伸びていて足の力が全く使えていません。
足を使えていないので腰が曲がり、重量が上がれば上がるほど怪我のリスクが高くなります。
怪我をしないデッドリフトとそのチェックポイント

この章ではデッドリフトで腰痛を引き起こさないためのチェックポイント、効率的なデッドリフトについて解説していきます。
これらのポイントをチェックすることで、腰痛のリスクを抑えながら最大重量を伸ばしていくことができます。
特に注意すべきフォームのチェックポイントは以下の通り
- スタンス
- グリップ
- 膝
- 胸を張る
- 挙上動作
- バーの下ろし方
スタンス
上から見たバーの位置。土踏まずの真上にバーベルが来るようにします。
バーはスタートから持ち上げるまで、体側に動く事はありますが、つま先より前に出ることはありません。

デッドリフトでは足をべったり地面につけて行う垂直跳びとほぼ同じスタンスをとります。
身長によって股関節の幅が変わるので、それに合わせて足幅も変えましょう(スクワットと比べると足幅がかなり狭くなりますが問題ありません)
バーベルは脛から2.5〜4センチの位置
これはデッドリフトを行うほとんどの人が共通する事項で、バーベルが足の中心の位置(足の土踏まずの位置)になるようにセットします。
バーベルはスタート位置から引き切るまで足の中心の真上から離れる事がありません。
足の中心の真上から引き始めて、引き切ったところまでバーベルが足の中心の真上を移動する事が、最も効率的な引き方です。
バーベルの位置を確認したら、最後につま先を開きます。
つま先の角度は少なくとも10°、場合によっては30°ほど開くようにしましょう。

バーベルが体から離れてしまうと怪我をします。絶対に体から離さないように!!
グリップ


スタンスが決まったらサムアラウンドのダブルオーバーハンドグリップでバーベルを握ります。(順手)
手幅は両手が足に近いところにきますが、バーベルを引き上げる時に親指が足をこすらない程度の幅をとります。(手幅を狭くすることで持ち上げる距離が短くなる。)
標準的なオリンピックシャフトは中心にローレット(ギザギザ)がない部分がありますが、この滑らかな部分は幅が42㎝。
ほとんどの人はローレットの部分に2〜3㎝入ったところを握ることになります。つまり、両手の間隔は47㎝程度になるでしょう。
身長の大きい人は、足幅を広く取るのに合わせて手幅も広く、女性の場合は手幅を狭くとる必要があり、ローレットの端に人差し指をかけるくらいになります。
バーベルを握る際は、足を伸ばした状態で腰を落とすのではなく、腰を曲げてバーベルを握ります。
ここで最も重要な事は『バーベルを動かさないこと』
バーベルを効率的に引くためには、足の中心の真上にバーベルを置くことが本当に大切。

ローレットに7〜8㎝も入っていて、手が足に触れない場合は手幅が広すぎる可能性があります。
自分の手幅を確認してみましょう!
オルターネイトグリップ
片手はオーバーハンド(上から握る)、もう片手はアンダーハンド(下から握る)の形で握る形
・メリット:高重量を扱いやすい
・デメリット:上腕二頭筋の靭帯を痛める可能性がある、上腕二頭筋の張力によりバーベルが足の中心よりも前に押し出してしまう場合がある
ダブルオーバハンドグリップ
ダブルオーバーハンドグリップは『両手を順手』にする握り方です。
・メリット:デッドリフト時に両肩に不均等な負荷がかからない、
・デメリット:オルターネイトグリップに比べると、重量が下がる
膝を前に出す
グリップが決まったら、バーベルが脛に触れるところまで膝を曲げて前にだします。

バーベルは足の中心の真上にあり、絶対にバーベルを動かしてはいけません。
また、ここでは膝と脛だけを動かし、腰を落とさないように注意。脛がバーベルに触れたら、股関節はその位置で固定します。
次に、膝を外に押し出し、太ももと膝が平行になるように少し角度をつけます。
ここで膝が肘に触れますが、それで大丈夫(正しい手幅でバーベルを握ると、手と足の間隔はとても狭くなります)
正しくバーベルを握り、太ももを外に外旋させると、自然と膝は肘に触れるのです。

ほとんどの人がこのステップで腰を落とそうとします。腰を落とすと、膝を前に出すことになり、バーベルも前に押し出してしまう事になるので注意しましょう。
胸を張る
胸を張ってデッドリフトのスタート姿勢に入りますが、このステップがほとんどの人にとって一番難しいステップ。
グリップを決めたらバーベルを動かさないように注意しながら胸郭を持ち上げます。
そうすることで、両腕に挟まれた胸が立ち上がり、腰椎にいたるまで背中の筋肉を収縮させる事ができます。
これにより、腰の位置を下げることなく、バーベルを引くのに正しい姿勢が作られます。
ここで背中の姿勢をとるときに肩甲骨を寄せようとするのは正しくありません。
肩甲骨を内転させると体がバーベルに近づきますが、高重量を引くとその姿勢を保つことはできないのです(『肩甲骨を後ろのポケットに入れるようなイメージ』だと正しい姿勢をとりやすくなります)
正しい姿勢が取れたら次は視線です。
視線は前方の地面3.6〜4.5mの位置に定めると良いでしょう。
このステップで、ほとんどの人が腰の位置を下げたがりますが、腰を落とすとバーベルがデッドリフトで重要な『足の中心の真上の位置』から前にズレてしまいます
初めは違和感を感じるかもしれませんが、腰を落とすことなく高い位置を保持するように意識しましょう。
挙上動作
デッドリフトでは、このステップで初めてバーベルが動き始めます。
大きく息を吸い込んで、足に沿ってバーベルを引き上げる
引き始めの段階でバーベルが脛から離れる場合はバーベルが前に移動している証拠
※胸を張っているのにバーベルが前に出てしまう場合は、足の中心でバランスが取れていないのかもしれません
バーベルを引き上げた位置でやることは、ただ胸を張るだけです。
・肩をすくめて上に上げる
・上半身をのけぞらせる
このような事がないように、注意しましょう。
バーベルを下ろす
バーベルを下ろすときは、上げる動作の正反対に体を動かします(バーベルを下げる時は早く下ろして大丈夫)
デッドリフトにおいてバーベルを持ち上げる時もそうですが、下ろし方が悪い場合も腰を痛めます。
バーを下ろすときにこの2点に注意が必要
・腰が丸まっている
・膝が前に出ている
下ろす時もバーベルは鉛直な軌道に沿っておろなさなくてはいけません。
ますは股関節と膝を曲げ、次にお尻を突き出して、バーベルを太ももに沿ってまっすぐに鉛直に下ろします。
背中は真っ直ぐな状態を維持して、バーベルを上げた状態と正反対の動きを行うのです。

筋トレ時にランニングシューズのような靴底が柔らかいシューズを使用していませんか?
底が柔い靴を履いているとバランスがとりずらく、力が入りくいので、足袋などの底が浅くグリップ力のある靴を履きましょう。
デッドリフトで腰を痛めない方法と予防対策

デッドリフトで腰を痛めないためには正しいフォームを維持することが最も重要ですが、トレーニング前の準備運動やストレッチも欠かせません。
以下に、腰痛を予防するための具体的な方法をまとめました。
- 正しいフォームの確認
- ウォームアップの実施
- 定期的なストレッチ
正しいフォームの作り方と意識すべきポイント
デッドリフトを行う際の正しいフォームを作るための最重要ポイントは2点
1 足の位置やバーベルのスタート位置を確認し、体に沿って持ち上げる
2 背中をまっすぐに保ち、腰を丸めないように注意する
この2つを意識することで、腰痛のリスクを大幅に減少させることができます。
柔軟性・筋膜リリース・ストレッチの重要性
柔軟性を高めることは、デッドリフトにおいて非常に重要です。
筋膜リリースやストレッチを行うことで、筋肉の緊張を和らげ、可動域を広げることができます。
特に、ハムストリングスや背中の筋肉をしっかりとストレッチすることで、腰への負担を軽減することが可能です。
日常的に柔軟性を意識することで、トレーニングの効果も向上します。

デッドリフトを行う前にプレートを付けていないバーベルでハムストリングスを伸ばすのも効果的。
腰痛予防にお尻の筋肉や太ももの筋肉のストレッチも行うようにしましょう。
日常でできる腰痛予防エクササイズと筋トレ法
腰痛を予防するためには、日常的に行えるエクササイズや筋トレが効果的。
以下に、特におすすめのエクササイズをいくつか紹介します。
これらを取り入れることで、腰の筋肉を強化し、痛みを予防することができます。
- プランク
- ヒップリフト
- バードドッグ
- ストレッチポールを使ったストレッチ

基本的には体幹を鍛えるメニューになるね。
デッドリフトで腰痛めた時の対処法・改善アプローチ

デッドリフト中に腰を痛めた場合、適切な対処法を知っておくことが重要。
痛みを感じた際の初期対応や、腰に疲労感がある時の代替種目を知っておくと症状の悪化を防ぐ事ができます。
腰裏に『ピキ』ときた時の初期対応方法
デッドリフト中に「ピキ」と感じた場合、まずはトレーニングを中止し、安静にすることが重要です。
冷やすことで炎症を抑えることができるため、アイスパックなどを使うと良いでしょう。
無理に動かさず、痛みが引くまで安静にすることが大切です。
必要に応じて、専門家に相談することも考慮しましょう。

動けなくなる位の痛みじゃなくても違和感を感じたらすぐにトレーニングは中止しよう。
筆者も何回も経験があるけど、こういう痛みは次の日の朝に爆発します。
治る期間・治らない場合の判断基準
腰痛の治癒期間は個人差がありますが、軽度の痛みであれば数日から1週間程度で回復することが多いです。
しかし、痛みが長引く場合や、日常生活に支障をきたす場合は、専門医の診断を受けることが重要です。
早期の対処が回復を早めるため、無理をせず適切な判断を行いましょう。
症状が悪化した場合のNG行動と注意点
腰痛が悪化した場合、以下のような行動は避けるべきです。
・無理に動かす
・痛みを我慢してトレーニング
・自己判断でのストレッチやエクササイズ
この対処法は症状を悪化させる原因となります。
専門家の指導を受けましょう。
腰痛でもできるデッドリフト代替種目や筋トレメニュー
腰痛がある場合でも行えるデッドリフトの代替種目や筋トレメニューがあります。
これらを取り入れることで、腰に負担をかけずに筋力を維持することが可能です。
以下に、特におすすめの代替種目をいくつか紹介します。
- スティッフレッグデッドリフト
- ケーブルデッドリフト
- ヒップスラスト
- レッグプレス
- ブルガリアンスクワット

筆者も腰の手術を受けた後は腰に負担をかけないように
・足あげベンチプレス
・ブルガリアンスクワット
・懸垂
の三種目を3ヶ月ほど続けていました。
重量は下がりましたが、筋力の回復や腰に負担をかけずにトレーニングできるのでリハビリとしては最適だと思います。
まとめ
筆者もデッドリフトで何回も腰の怪我を繰り返し、現在は200kg持ち上げられるようになりました。
この重量を上げるためにやったことは「フォームの修正」これにつきます。
デッドリフト200kgはトレーニングを継続していれば到達可能で、200kg到達した時に体の変化を十分に感じられます。
腰の怪我に悩んでいる人、重量が停滞している人はフォームのチェックを行いましょう。

